レバレッジとスワップ、為替変動で収益を
外国為替証拠金取引(外貨FX、通貨証拠金取引とも呼ばれます)は、口座に一定の証拠金(保証金)を積み、その証拠金の数倍以上の外貨を取引できるハイリスクハイリターン型の外国通貨取引です。証拠金の何倍まで外貨を取引できるか(レバレッジ)は、外貨FXを扱う業者によって異なりますが、通常は10-20倍程度、中には最大100倍、という業者もあります。たとえば、ある業者では1000豪ドルの取引に8000円の証拠金が必要です。豪ドルの為替レートを90円くらいとすると8000円の証拠金で1000豪ドルの取引をするということは、10倍以上のレバリッジをかけて取引していることになるわけです。 外国為替証拠金取引は、取引コスト(基準レートと売買価格の差であるスプレッドと取引手数料の合計)が安いのも利点ですね。 また、外貨FXでは高いと思う通貨を売ることで、対象通貨の値下がり局面でも利益を狙う、あるいは外貨建て資産の目減りに対するリスクヘッジとして使うこともできます。たとえば、アメリカに米ドル建てで物を売って、その米ドルの受け取り(決済)が数ヵ月後になる場合、その間に米ドルが暴落し、円ベースでの受け取り額が目減りする可能性があります。その場合は、予め外貨FXで入金予定額分の「ドル売り円買い」ポジションを持っておけば、その時点の取引レートで円を受け取れるわけです。 なお、外貨FXの広告で高金利(好金利)のスワップポイントを前面に出している業者もありますが、少なくとも目一杯レバレッジをかけた状態で金利を追求するのは得策とは限りません。確かに、レバレッジ効果で「証拠金に対する金利」は、「豪ドルの10倍買い」なら年率にして50%程度にもなるのですが、外国通貨取引においては金利より為替変動の方が遥かに大きいので、金利目的で証拠金を大きく上回るポジションを維持しようとしても為替変動による評価損に耐えられず損切りせざるを得なくなるか、マージンコール/強制ロスカットの憂き目にあうのがおちでしょう。 |