企業の収益と株価のバランスを見る
PERとは、その企業の株価が一株あたり利益の何倍になっているか(株価収益率)を示す指標です。株価が、年間の純利益を発行済み株数で割った一株あたり利益(EPS)の何倍になっているかを見ることで、(企業が上げている収益から見た)現在の株価水準の妥当性を検討するために使われます。たとえば、EPSが50円で現在の株価が500円なら、その株式のPERは「10倍」です。 ただし、EPSやPERの算定基準となる企業の純利益は一時的な特別損益で大きくぶれることがあるので注意が必要です。たとえば、企業が資産の整理や評価損(簿価と実勢価格の含み損)計上などによって多額の特別損失を出した場合、当期純利益はその分減少しEPSは低下、PERは上がりますが、その影響は(その損失自体で重大な影響を受けない限り)あくまで当期限りでしょう。次期には正常化するはずです。その場合、現在のPERが高くても必ずしも割高とはいえないかもしれません。 |