政府系ファンド(SWF)

政府系ファンドとは、SWFとも言われ、各国の政府が保有する外貨準備などの公的資金を運用する投資ファンド。原油高や発展途上国の経済成長で、産油国や発展途上国の政府系ファンドが存在感を増してきた。政府系ファンドは投資実態の開示を行わず、国家戦略と一体化した政策的な投資を行うため、特に中国やロシア、中東の産油国の政府系ファンドの動向に注目が集まっている。
最近のサブプライム問題に絡む金融危機では、欧米の金融機関に中国や産油国の政府系ファンドが出資し、欧米の金融市場への影響力を強めるのではないか、とする観測から警戒する向きも。また、世界的な資源争奪戦の中で資源の利権をめぐる投資行動も注目されている。一方、割安株に対する長期投資を基本とする外国の政府系ファンドが低迷する日本株の救世主として期待されることもある。

アメリカの経済地位が相対的に低下してきている状況下、発展途上国や産油国の政府系ファンドは世界のマネー市場のメインプレイヤーの一つに躍り出る可能性がある投資主体として存在感を増してきている。

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