騰落レシオ

値動きの傾向から市場の過熱感を見る

騰落レシオとは、値上がりした株と値下がりした株の割合。株価が上昇した銘柄数を株価が値下がりした銘柄数で割って100をかけ算出します。一般には、5日間や25日間に値上がり、値下がりした銘柄数をもとに東証一部全体の5日/25日騰落レシオを算出し、株式市場の過熱感の目安として利用されています。

騰落レシオが高くなっていく市況では、値上がりする株が多くなっていくので含み益を抱えた投資家が増え強気相場になりがちですが、やがて株価の上昇(騰落レシオ)がピークに達し過熱感が強まる(「これ以上の値上がり」に期待が持てなくなる)と、利益確定の売りを出す投資家が増えて株価(騰落レシオ)は下がりだします。そして、株価とともに騰落レシオが大きく下がってくると、今度は値ごろ感から買い注文が増えて株価や騰落レシオが上昇に転じるわけです。
と、これが「教科書通りの展開」と言えるでしょう。もちろん、実際にはそうならないこともあるし、騰落レシオで機械的に取引しようとすれば「まだはもう、もうはまだ」に陥る結果にもなりかねません。何より、株式市場は騰落レシオのような市場自体の内部要因だけでなく、為替や社会経済情勢などの外部要因でも動くわけですから、過信は禁物。

なお、騰落レシオは株価の動きで算出されるため、出来高は考慮されていません。市場の過熱感を見る場合は、出来高や売買額、信用取引の状況(信用買いと信用売りの残高や信用倍率)などにも注意すべきでしょう。

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