カバードワラント(eワラント)

カバードワラントとは、株価指数や株式、外貨などの対象資産(原資産)を満期日に権利行使価格で売買する「権利」を証券化したもの。その意味では、カバードワラントはオプション取引の類似品とも言える。ただし、カバードワラントは発行者(マーケットメーカー)との相対取引になり、売りポジションを持つことはできない(まず買って、保有しているワラントを売るのみ)。
オプション取引に比べ取引手数料が安い証券会社も多く(ただし、相対取引のスプレッドがあるので、必ずしも取引コストが安いとは限らない)専用の口座なしで取引できる分、気軽に「ハイリスクハイリターン」のトレードを楽しめるのが利点。深夜も取引できるなど、オプション取引に比べ取引時間も長い。

現在発売されているカバーワラントの銘柄には、日経平均株価やNYダウ、ナスダックなどの株価指数、為替、そして国内や外国の株式などがある。いずれも原資産(対象商品)の価格そのものではなく、「値動き」をトレードする意味合いが強い。また、原油先物価格やゲーム機などのテーマにそって株式を組み込んだバスケット形式のカバードワラントも発売されている。

(そのまま満期時を迎えれば)権利行使を行うことで収入がある状態(イン・ザ・マネー、ITM)の銘柄は、比較的高価で価格も安定する傾向がある。逆に、権利を行使すると損失となり権利行使が無意味になる状態(アウト・オブ・ザ・マネー、OTM)の銘柄は価格が安く(その時点での価格はプレミアム分)、値動きも荒くなる傾向がある。

カバードワラントには、現在のワラントの価格変動が原資産価格変動の何倍程度になるかを示す「実効ギアリング」という指標があるが、これは時々で変動するので注意が必要。闇雲にギアリングが高い銘柄を買えば、資金効率が良くなるというわけではない。

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